てぬぐいの魅力

染色技術へのこだわりや使い方へのこだわりなど、てぬぐい好きには色々なタイプがありますが、私はどちらかというと、てぬぐいの柄に魅力を感じるタイプです。


季節や場所を表すもの、名刺代わりのオリジナルてぬぐい、願いが込められた伝統的な文様など、てぬぐいの柄には何らかの意味があることが多く、それぞれの意味に触れることにてぬぐい集めのおもしろみや楽しみがあると思っています。


矢がすり
矢がすり
七宝・宝づくし
七宝・宝づくし

どちらも伝統的な縁起柄です。

 

左の「矢がすり」は矢羽が図案化された文様で、射た矢が戻ってこないことから、結婚や縁結びに用いられます。

実際にこのてぬぐいは、私が結婚した時のお祝いにいただきました。

 

右の「七宝」は円を4分の1ずつ重ねた幾何学模様で、円形から「円満」、四方八方に広がることから「七宝」として、人との繋がりや子孫繁栄に用いられます。

また、このてぬぐいには7種類の宝物(巻物、宝鍵、隠れ傘、打ち出の小槌、金嚢、丁字、宝珠)の柄が散りばめられていて、「宝づくし」と呼ばれる縁起柄でもあります。


六瓢
六瓢
たぬき
たぬき

これらの柄にも意味や願いが掛けられています。


左の「六瓢」は名前の通り6つの瓢箪が描かれていて、「無病息災」の意味があります。

右の「たぬき」は「他抜き」として、「人より抜きん出る」という意味があります。


どちらもダジャレのようなこじつけですが、さりげなく願いや想いが込められていて、なんだか微笑ましい気持ちになります。